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SIerで働いて感じた、“嫌なところ”を全力で吐き出す

投稿日: 2025-07-26 | カテゴリ: SIer

毒を吐く準備はいいか? 仕事中は愛想良くしている方の私ですが、自分のブログの中でくらい正直に話してみてもいいんじゃないかと思いやした。 ということで今日は、SIerの嫌なところを記事にしました。 私は現場配属から1年未満のSIer社員ですが、働く中でどうしても見過ごせないモヤモヤが積もってきたので、今日はその“SIerの嫌なところ”について全力で書いていきます。

大事なこと

大事なことなので最初に言っておくと、以下は全て自分もやった経験を元に話をしています。SIer社員として働く中で歪んでいった自分の問題点を洗い出し、改善するのが本記事の一番の目的です。別に誰かを責める話ではないという点をご理解ください

SIerのここが変だよ??

1. 上司には丁寧、パートナーには雑

上司のチャットにはすぐ返信、丁寧な回答。 パートナー企業の人からのチャットは1週間未読、既読スルー、重要な報告を未読されたパートナー会社がリマインドを送ったら、 「もっと早く相談してくださいね(←何様?)」。


打ち合わせには遅刻しても悪びれず、パートナー相手に資料なんて作らない。 口頭で適当に指示して、結果うまく伝わってなかったらパートナーを詰める。 パートナーの作業については一々エビデンスを求める癖に、自分の作業にはエビデンスなんて残さない。 それでなんか問題があっても、「すみません」で終わり。 同じミスをパートナーがやったら、100%詰める。


チャットじゃなく、まず電話。電話って相手の時間を奪う手段ですよ?急ぎの要件なのはわかるけど、いつもそうならそれはもはや怠慢。 上司にはスケジュール調整してから会話するくせに、パートナーには所構わず、定時後でも電話突撃。舐めてるとしか思えない。

自分の指示が雑だったとは反省しない。 ミスしたパートナーには「対策書出してください」、自分のミスはなんかヘラヘラしながら「すみません」で終わり。

これが現場の“あるある”だとしたら、ちょっと狂ってないですか?

2. 進捗管理しかせず、解決は“丸投げ”

課題が発生した時、SIer社員が言うことは大体こうです。

マジで何のためにプロパ社員って存在するねん。


まあSIer社員には課題解決する力はないので、言えることなんていつできる?なんですよ。システムの技術的なことはよく分からんので。

これSIer歴長くなると多分染み付いてくるんですけど、健全な大学時代を送ってきた自分としては、課題を相談されたらまず課題解決方法を考えてしまいます。 でもそれだとSIer初心者です。一流のSIerは、課題自体は問題視せず、いつ終わるのか、それが伸びた場合、どう言う影響があるのかだけを気にします。 そして、どう言う影響があるのかも自分では調査せず、パートナーにやらせます。


パートナーとしては課題を相談したはずなのに、追加で別の仕事を依頼されるしまつ。そんな状態で積極的に相談してくれるパートナー社員なんていなくなるに決まってるやろ。 馬鹿馬鹿しすぎる。


パターン②:質問詰め

もう一つのパターンが「質問攻め」タイプ。ちょっと分かりやすくするために、例え話を出します。

たとえば、サーバ(EC2)に繋がらないっていう課題が発生したとする。 パートナー側がいろいろ調査した上で「原因が不明です」とプロパに相談したときの、よくあるやりとりがこれ:


プロパ: どんな調査をしましたか?
パートナー: まずEC2を再起動しましたが、解決しませんでした。その後、ssh -vvvでどこで止まっているか確認したところ、接続中のままで止まっています。プライベートキーの問題ではなさそうです。
プロパ: ssh -vvvって何が見れるんですか?あと、プライベートキーって何ですか?そもそもEC2に接続する仕組みってどうなってるんですか?
パートナー: (心の声:え、そんなことも知らんのか…)えーと、それはですね…. プロパ: じゃあ、課題は◯◯にありそうですね。◯◯を調べたらいいんじゃないですか?
パートナー: それは分かってます。その上で、どこに問題があるかが分からないから聞いてるんです。
プロパ: sshの接続っていうのはつまり〜という流れなわけですよね?であれば、原因は△△か□□のどちらかです。それを調査するしかないんじゃないですか?
パートナー: (心の声:いや、それ俺がさっき教えたやつな)わかりました、調査します。


…伝わりましたかね?

プロパはパートナーの時間を奪ってるという感覚が薄すぎる。そして、パートナーもそれを感じていくうちに、情や思いやりなんて出てこなくなる。

なので、最終的にはこう言うんです:

「この対応には工数がかかります」
「ここは対応できません」

それに対してプロパは、

「この計画は変更できません」 「変更が必要なら事前に相談してください」

…って、いやいやいや、 こっちのリソースを奪ったのは誰だよ。

内部の自分から見ても、それって筋が通ってない。 腹立つに決まってる。


脱線だけど言いたいこと

あと、パートナー社員が「事実」を伝えることは全く問題ないし、それが最適解だと思います。

でも、「意見を言え」って言うプロパが一定数いるんですよね。 で、意見を言ったら言ったで、あとで

「前に◯◯って言いましたよね?」

みたいに、その人を戦犯扱いする。 こんなんじゃ、誰が素直に意見出すかよ。

3. 人は“弱い方”を叩く生き物

上から詰められると、下に強く出る人って多いです。
立場が上の人には弱く、立場が下のパートナー企業には強く出る。

「パートナー側の遅れです」
「こちらではわかりかねます」
「もう少しスピード感をもってほしい」

これ、ほとんど“説得しやすい人を責めてるだけ”なんですよね。

理屈じゃない。責任の所在でもない。
“上に怒られたくない”って感情だけで、下請に圧がかかる。

4. パートナーを大事にする人ほど評価されない

ちゃんと依頼内容を整理して、パートナー企業と丁寧に調整して、 設計レビューもやって、感謝の気持ちも忘れずに仕事をする。 …そんな人、進捗が遅れるから評価されません。

一方で、無茶振りしてガンガン進めて、納期さえ守ってれば、多少荒っぽくても「優秀」扱いされる。 この構造、ほんとに地獄じゃない?

自分がハードワークして評価されるのは置いといて、人に命令してやらせて評価上がるって、、、。 優しい人が損をする社会を字でいくのがSIerなのかな。

5. 自己肯定感が削られていく構造

ここまでいろいろ書いてきたけど、なによりツラいのは「自分もそういう立場にいる」という事実。 自分が雑に扱われるのも嫌だけど、気づけば自分も誰かに無茶を言ってるかもしれない。

上から言われたからパートナーに投げた。 自分で判断できないからレビューだけした。 でもそれって、「誰かを下請けとしてしか見てない」構図の一部になってるんじゃないか。

そんな環境で働いていて、自己肯定感なんて上がるわけがない。

この業界で思うこと

新卒からパートナー企業に指示を出す立場にいると、 本当に“依頼して仕事をしてもらう”という感覚が崩壊してきます。

年齢もスキルも自分より上の方に指示して、成果物のレビューをして、 最終的に「納品物が悪い」「品質が低い」とか言ってしまう。

もちろん、プロパ社員にも悩みがあるのはわかる。 タスク調整、要員アサイン、責任の所在、リスク管理、報告業務…。

でも、それと「相手へのリスペクトがない」は別の話。

パートナーに丸投げして、進捗だけ聞いて、問題が出たら「品質が悪い」と言う。 それでいて、「ありがとう」は言わない。

この構造が当たり前になっている現場に、ものすごい違和感があるんです。

まだ1年未満の自分だからこそ、違和感を覚えている?

もしかすると、社会人として何年もこの業界にいたら、 こんなこと、当たり前になってしまうのかもしれない。

違和感を感じていた自分が「甘い」と言われるようになるのかもしれない。

でも、それでも言いたい。

感謝くらい言おうよ。

仕事だからって、ありがとうの一言を省いていい理由にはならないと思うんです。

似たような構造は他業界にもある:

つまり、“上流・下流”の関係性が固定化された業界では、程度の差こそあれ似たような現象が起こり得ます。

ただし、SIer業界が特に厄介なのは:

この構造が「性格が悪くなる」要因になっているとしたら、それは業界のせいというより、構造の使い方が悪いのかもしれません。


終わりに:違和感を持てるうちに辞めないと

違和感がなくなるまでここにいるのはまずいなとだけ思っています!以上、ありがとうございました