
ピーターの法則検証してみた
投稿日: 2025-07-14 | カテゴリ: 雑談ピーターの法則というものをご存知でしょうか? これは、昇進させる人はくじ引きで決めたほうがいいみたいな話です。
なぜなら、プレイヤーとしては優秀でも課長として優秀とは限らない。そして課長として優秀でも部長として優秀とは限らない。 しかし、プライヤーから課長になるのプレイヤーとして優秀な人ですし課長から部長に昇進するのは、課長として優秀な人です。
そして、課長で結果を残せなかった場合、その人は課長職のまま昇進はもちろんできませんし、逆にプレイヤーに戻させるわけでもないです。 結果、組織としてうまく適材適所ができなくなるというのが、ピーターの法則です。
この話を聞いた時、なるほどなと思う一方で、これは色々な前提のもとに成り立つ話であるため、前提の設定・業種によっても大きく変わってくると思います。 そこで、今回はSIerという企業に限定して、色々なパラメータを設定しつつシミュレーションができるwebアプリを作ってみました。
100人の社員をランダムに生成し、昇進の方式を「実力(フラット)」または「階層的(いわゆる普通の昇進)」で比較できる内容になっています。 それぞれのレイヤー(SE、TL、PL、部長、役員)に必要とされるスキルは定義済みで、昇進後の平均スコアをグラフで可視化できます。 まあ、もっと詳細に定義することもできるわけですが、オッカムの剃刀的的なことを考慮して、一旦抵当な粒度で設定しました。
考察:ピーターの法則は正しいのか
今回のシミュレーションでも、「階層的昇進:ピーターの法則の再現ver」を採用した場合に、最終的な役職である役員のスコアが低くなるケースが見られました。
とはいえ、完全なランダム昇進では現実性がないことも確か。現実的な施策としては、「昇進後の試用期間」「降格も含めた評価の仕組み」「人事ローテーションによる適性把握」などが必要になってくるでしょう。