ブログや個人開発を始めたばかりの頃は、「どの数字を見ればいいのか」で迷いがちです。 アクセス数やクリック数、フォロワー数を見ては一喜一憂し、気づけば“分析すること”自体が目的になってしまうこともあります。
この記事では、そうした初期フェーズの人向けに、統計や高度な分析よりも先に確認しておきたい「最低限の数字」を整理します。
なぜ「統計より先に見る数字」があるのか
ブログや個人開発を始めると、数字を見る機会が一気に増えます。 GA4、Search Console、SNSのインサイト。 アクセス数、クリック数、フォロワー数……。
数字が伸びていれば少し安心し、下がっていれば不安になる。 これは、個人で何かを始めた人なら誰でも経験することだと思います。
以前、私は「スモールビジネスの初期段階では、最初から統計を学ばなくていいと思う」という内容を note に書きました(※考え方の背景はこちらで詳しく書いています)
スモールビジネスの序盤は、統計や数字に振り回されず、本質を追求すること
この記事ではその補足として、「それでも最低限、どんな数字を見れば前に進めるのか」を整理します。 高度な分析や統計の話ではありません。 あくまで、初期フェーズを抜けるための数字の話です。
前提:この記事でいう「初期」とはどの段階か
この記事で想定している「初期」は、次のような状態です。
- ブログ・個人開発を始めて数週間〜数ヶ月
- 記事数や機能数がまだ少ない
- アクセスやユーザー数が小さい
- 明確な成功パターンがまだ見えていない
すでに安定したアクセスや売上がある場合は、 この記事の内容は当てはまらないかもしれません。
見るべき数字①:アウトプット量(試行回数)
初期フェーズで、もっとも重要で、もっともコントロールできる数字がアウトプット量です。 ここでいうアウトプット量とは、たとえば ブログの記事数、SNSへの投稿、公開したプロダクトや機能の数、 そして継続して取り組んできた期間などを指しています。
反応が出ないとき、 「分析が足りないのではないか」と考えてしまいがちですが、 実際には 単純に試行回数が足りない ケースがほとんどです。
統計や分析を使う以前に、 まずは母数を増やすフェーズだと考えた方が健全です。 ただし、ここで一つ注意があります。
アウトプット量とは、 単に数を重ねることだけを指しているわけではありません。 例えば、ブログ記事を半年で50本書いたとして、 思ったような結果が出なかったとします。
そのときにやるべきなのは、
- なぜ伸びなかったのかを振り返る
- 仮説を立てる
- 少しずつ修正する
といった 試行錯誤を含めた行動 です。
この試行錯誤も含めて、私は「アウトプット量」だと考えています。
「継続は力なり」という言葉がありますが、 これは「続けていれば自然と結果が出る」という 優しい意味ではありません。 結果が出ない中で考え、修正し、それでも続けること。 その過程を含めて初めて、アウトプット量は意味を持ち始めます。
思考を伴わない継続では、いくら年数を重ねても結果につながらないこともあります。
だからこそ初期フェーズでは、 分析よりも、試行と修正を繰り返す回数そのものを 一つの重要な指標として見ています。
見るべき数字②:少数の反応(1人のリアクション)
初期フェーズでは、大きな数字を見る必要はありません。 PVやUUよりも大切なのは、「誰か一人に刺さったかどうか」です。
具体例
- SNSでのいいねやブックマーク
- コメントやリプライ
- DMでの反応
- 滞在時間が極端に長いページ
100人に無視されるより1人に深く刺さる方が、次につながります。 この「1人」を言語化できるようになると、次に何を作るべきかが見えてきます。
つまり、ペルソナ像を作ることができると言うことです。 ブログや個人開発を、始めた段階でももちろんペルソナは作ると思いますが、 やっていく中で見つかった、本当のペルソナというものはh、非常に貴重なものとなります。
見るべき数字③:継続できているか(自分側の指標)
少し意外かもしれませんが、「自分が続いているかどうか」も重要な指標です。 どれだけ正しい分析をしても、続いていなければ意味がありません。
自分に問いかけたいこと
- 書きたい・作りたいと思えているか
- 数字を見る前に手が止まっていないか
- 無理な期待を自分に課していないか
数字は、続けられている人にしか意味を持たないという点は忘れない方がよいと思っています。
統計はいつ必要になるのか
誤解しないでほしいのですが、統計は不要だと言いたいわけではありません。 統計が必要になるのは、例えば次のような段階です。
- 母数が十分に増えてきた
- 試せる施策の選択肢が増えた
- 感覚だけでは判断できなくなった
この段階に入って初めて、統計は「武器」として機能し始めます。 初期フェーズで無理に使おうとすると、振り回されるだけになってしまうことも多いです。
まとめ:初期フェーズで大切なのは「分析」より「前進」
ブログや個人開発の初期に見るべき数字は、実はそれほど多くありません。
- アウトプット量
- 少数の反応
- 継続できているか
統計や高度な分析は、それらを積み重ねた先で使えば十分です。 数字は目的ではなく前に進むための手段。 まずは、進むことを優先してもいいのではないでしょうか。



