SEとして働いて2年目に入りました。
この時期に特有の悩みとして、多くの人が感じるのが 「自分で動くべきか、それとも人に任せるべきか」 という問題です。

一見シンプルに見えるこの問いですが、実際の現場では非常に奥が深く、
自分の成長・プロジェクトの効率・上司からの評価のどれを優先するかで答えが変わってしまいます。

この記事では、新人時代のレビューの違和感から、SE2年目としての振る舞いの変化、
そして「他人に任せる vs 自分でやる」問題までをまとめていきます。

1. 【新人期】技術不足なのに“レビュー担当”という矛盾

1年目の私は一次受けSIerの下っ端SEとして、複数のパートナー会社と仕事をしていました。
何十人もの成果物をレビューする役割を任されることもありましたが、当時はまだ技術的な理解が追いついていませんでした。

「レビューなんてできる状態じゃないのに、レビューを求められる」
そんな矛盾を抱えたまま、毎日大量の成果物に目を通す日々。

例えるなら、Javaを書けないのにJavaのコードレビューを求められたり、
ネットワークの基礎が曖昧なのに構成図のチェックを担当させられたりする状態です。

当然、レビューでできることは限られていて、次のような行動に陥りがちでした。

  • 誤字・形式・体裁など、表面的な指摘ばかりしてしまう
  • 成果物の意図が分からず、作業者に質問を投げまくってしまう

これは決して手を抜いているわけではなく、
「正しいレビュー方法が分からない」 から起こる新人特有の現象です。

先輩から、

「最近こういう障害があったから、似たようなロジックは重点的に見た方がいいよ」
「このロジック珍しいから、ちゃんと確認したほうがいい」

と説明されたこともありましたが、当時の自分には理解できず、
レビューの本質をつかめないまま時間だけが過ぎていきました。

2. 【1年目後半】理解できるようになると今度は“質問攻め”に走る

次第に案件に慣れてくると、成果物の内容はある程度理解できるようになってきます。
すると今度は、レビューの際にこうした行動を取り始めます。

  • 「この前提で合ってますか?」
  • 「ここの処理の意図は?」
  • 「このロジックでブラウザ差異は大丈夫?」

質問の質は上がるものの、量が過剰になる危険がある

さらに悪い例としては、

成果物を読まずに「会議で説明して」と丸投げしてしまう

これは作業者からするとストレスの塊で、
「説明するための成果物なのに…」と不満が溜まる原因になります。

私は、一次受けSIerで下っ端SEとして働く性質上、レビューする側と作成する側の両面を経験してきました。
その中で、この “レビュー者の傲慢化” を肌で感じてきました。

この経験から
「自分で手を動かせるSEでありたい」
という気持ちが強く育っていきました。

3. 【2年目】「自分でやるか、任せるか」という新たな壁

2年目の最初のうちからは、「設計書」「コード」「DB」「ネットワーク」など、
必要な情報をなるべく自分で調べるようにしていました。

しかし2年目中盤になった今、また新たな悩みにぶつかっています。

「どこまで自分でやるべきか?」 「どこから任せるべきか?」

トラブル調査の場面を例にすると分かりやすいのですが、
自分で調べれば理解は確実に深まるものの、その時間によって他のタスクが圧迫される。
逆に任せるとプロジェクトは進むものの、自分の経験値は増えない。

自分で対応できる範囲が増えるほど、
この判断はむしろ難しくなっていくように感じます。

4. SIer特有の構造が判断をさらに難しくする

SIerでは、以下のような価値観が強くあります。

  • 作業を自分でやる人より、仕事を“管理する側”に回る人の方が評価される
  • 手を動かすと「作業者に戻った」と見られる
  • マネジメントや調整タスクの比重が大きい

この構造があることで、

「自分で調査したい」気持ちと、
「管理側に寄らないと出世しにくい」現実の間で悩む

という状況が生まれます。

技術を伸ばしたい若手にとって、これは想像以上に大きな障壁です。

5. 結論:2年目は“判断力”を磨くフェーズ

私自身は今でも、若いうちは積極的に手を動かす方が良いと考えています。
技術的な経験は、後から取り戻すのが難しいからです。

ただし、組織で働く以上はマネジメントや調整、タスク配分など、
“任せる力”も避けて通れません。

2年目はまさに
「自分でやる力」と「任せる力」のバランスを学ぶ時期
なのだと思います。

焦らず、試行錯誤しながら、この判断軸を自分なりに磨いていければと感じています。

まとめ

新人期はレビューの本質が分からず表面的な指摘に走りがちで、
1年目後半には質問量が増え、“レビュー者の傲慢化”が起こりやすい。
2年目になると、自分で動くか任せるかという新しい壁に直面し、
さらにSIer特有の評価構造が判断を難しくする。

このバランスをどう取るか——それを学ぶことこそが、2年目SEの成長に直結すると思っています。