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2年目SEのありがちな悩み?

投稿日: 2025-06-08 | カテゴリ: SIer

SEとして働き始めて2年目に入りました。
最近、「2年目ならではの悩み」なのかな?と思うことがあり、それについて今日は書いてみようと思います。

自分で動くべきか、人に任せるべきか?

その悩みとは、「自分で動くべきか、それとも人に任せるべきか」というものです。
これだけ聞くと、シンプルなようですが、実は非常に奥が深いテーマだと感じています。

具体的な場面を通して、この悩みを掘り下げていきます。


新人時代に感じた「レビューする立場」の違和感

1年目の頃、私は一次受けSIerとして、複数のパートナー会社(いわゆる二次受け)と仕事をしていました。
その中で、何十人もの方々に作業を依頼し、成果物をレビューする立場になることもありました。

ただ、当時の私はまだ技術的なスキルが十分ではなく、正直レビューなんてできる状態ではありませんでした。
それなのにレビューを求められるわけですから、どうすればいいか分からず戸惑うばかりでした。 レビューを依頼している方は、私より一回りも上の経験豊富なエンジニアたちです。

例えるなら、

…そんな状態です。

そうした状況で、レビュー担当者が取りがちな行動は以下の2つです。

  1. 誤字脱字など、形式的な指摘ばかりしてしまう
  2. 成果物について作業者に大量の質問をする

私も新人時代は、特に1をやりがちでした。
成果物を見ても何が正しいのか分からないし、何を確認すればいいかも分かっていなかったからです。

ある時、このままではダメだと思い、レビューのやり方について先輩に質問に行きました。 その時は、「最近こういう障害があったから、ここを重点的に見た方がいい」「このロジックは珍しいから気をつけた方がいい」とアドバイスを受けたこともありましたが、 当時の私は理解できず、そのままにしていました。

そして、「レビューに時間をかけられない」「指摘ゼロだと仕事していないように見える」
そんな気持ちから、とりあえず指摘できそうな形式面ばかりを見ていたというのが実情です。


中堅になると起こる「レビュー者の傲慢??」

一方で、少し経験を積んで慣れてくると、今度は2のような行動に出ることがあります。

成果物の中身はある程度理解できるので、「ここがどうなっているのか?」「この前提で合っているか?」といった質問を次々と投げかけられるようになります。 具体的を挙げると、この機能はJavaだと実装できるのか?ブラウザによって挙動が変わったりしないのか?みたいな感じです。

さらに悪いパターンになると、作業者が作成してくれた成果物をろくに読まずに「電話や会議で口頭説明して」と要求してしまう。

これは作業者からすると、せっかく成果物にまとめたのに、それを無視されるようなもので、不満が出るのは当然です。
中には、最初から一切成果物を見ずに「説明して」と言ってくる人もいて、これは作業者にとってかなりのストレスになります。

私自身、一次受けSIerの中では「作業者側」の立場でもあるので、こういったやり取りの中で感じる嫌さを実感として持っています。
だからこそ、「自分で手を動かせるSEになりたい」という思いをずっと持ってきました。


そして今:再び迷う「自分でやるか、任せるか」

その思いで1年目の後半から2年目にかけて、できる限り自分で調査・対応するようにしてきました。
でも、ここでまた新たな悩みが出てきます。

それは、「いつ自分でやるべきか、いつ人に任せるべきか」という判断です。

具体例:

あるプロジェクトでトラブルが発生したとします。
その調査には、設計書・コード・DB・ネットワークなど多岐にわたる情報を確認する必要があると分かっています。
そして、あなたはある程度はそれを自分で調査できるスキルを持っている。

このような状況で、

その判断がとても難しいのです。


立場によって変わる「選択の意味」

新卒や学生からすれば、「自分でやればいいじゃん」と思うかもしれません。
でも、実際の現場ではそう簡単ではありません。

さらに、一次受けSIerという立場では「マネジメント」が求められることも多く、
「作業を自分でやると出世しにくくなる」という見えない空気感すらあるのです。

これは、「作業者に逃げた」と見なされるという、ある種の価値観が背景にあるからかもしれません。 この価値観はおそらくSIer特有なのかも知れませんが、自分でシステムを触って調査するよりも、 それを管理する人の方が評価が明らか高くなる傾向があります。


葛藤と向き合う

私個人としては、若いうちはなるべく自分の手を動かし、スキルをつけるべきだと考えています。
ただし、会社という組織の中では、「マネジメント重視」「効率重視」の判断も当然あります。

この葛藤にどう折り合いをつけていくかは、今後の課題のひとつです。


まとめ

まだまだ答えは出ていませんが、日々悩みながら、少しずつ自分なりのスタンスを築いていければと思っています。 今のところは、スキルを伸ばす方に注力したいと思います。