SIerでSEとして働きながら、このブログ「SIer社員の生存戦略」をフルスクラッチで開発・運営しています。 技術スタックは、AWS上にApacheを立てて、HTML, CSS, PHP, JSで書くという、あえての古典的なスタイルです。
そして結論から言うと、2026年2月、ついにGoogle AdSenseに合格しました。
これまでに5回落ちています。 「有用性の低いコンテンツ」という通知を見るたびに心が折れかけましたが、最終的に何が決め手で受かったのか。 そして、WordPressを使わない「フルスクラッチ勢」特有の落とし穴とは何だったのか。
ネット上には古い情報やWordPress向けのプラグイン情報ばかりなので、今回は 「開発者がコードを書いて修正した記録」として、合格までの泥臭い試行錯誤を共有します。
この記事は、以下のような人に価値を提供します:
- AdSenseの「有用性の低いコンテンツ」地獄から抜け出せない人
- WordPressを使わず、Next.jsやPHPなどで自作ブログを作っているエンジニア
- 「弱小ブログでも本当に受かるのか?」と不安な人(実際のPVデータ公開)

1. なぜ5回も落ちたのか? AIを信じすぎた失敗
まず、不合格が続いた大きな原因の一つは 「AI(生成AI)のアドバイスを鵜呑みにしたこと」だったと思います。
1回目の審査に落ちた後、「私のブログの構成、何が悪いと思う?」とAIに壁打ちをしました。そこで返ってきたのがこんなアドバイスです。
「トップページをただの記事一覧にするのではなく、サイト全体を案内する『ピラー記事(まとめ記事)』やLP(ランディングページ)のような構成にすると、専門性が伝わりやすいですよ」
これを真に受けてトップページをLP風の構成に大改修したのですが、これが大失敗。 Googleのクローラーから見ると 「ブログとしての階層構造が不明確」「新着記事への導線が悪い」と判断されたようです。
AIはコードを書くのは得意ですが、Googleの最新の審査基準(SEO)を正確に理解しているわけではありません。 ここを盲信せず、人間が「ブログとして当たり前の構造」を設計し直す必要がありました。
AdSense合格のような「絶対的な正解がない問い」については、なんだかんだ自分で考えることや、AIを経由せずに一次情報を取りに行くのが今の時代も大切なんじゃないかと思います。 だって、冷静に考えたら、トップページがLP風のブログなんて普通ないですよね??
そう、AI時代はAIを効率的に使うことが大切なのは間違いないですが、 課題が発生した時は、自分の頭で考えることが何より重要なのです。
2. フルスクラッチ勢が合格のために実装した「技術的」施策
WordPressならテーマが勝手にやってくれることも、自作ブログでは全て自分で実装しなければなりません。 私が合格直前に修正・実装したポイントは以下の通りです。
2.1 【重要】meta description等のメタ情報の整理
これを忘れていました。
WordPressならプラグインが勝手にやってくれますが、フルスクラッチだと記事ごとの meta description を動的に生成するロジックが必要です。
- description: 記事本文の冒頭100文字を抽出して設定する処理を追加。
- OGP: SNSでシェアされた時の画像設定なども見直し。
地味ですが、ここが空欄だとGoogleは「この記事が何について書かれているか」を理解するのに苦労します。 CSSの見直しと合わせて、headタグ内を徹底的に掃除しました。
2.2 「普通のトップページ」と「パンくずリスト」の実装
AIのLP案をやめ、新着記事が並ぶ標準的なブログのトップページを作成しました。 また、記事ページには必ずパンくずリスト(Breadcrumbs)を配置。
- ユーザーにとって:今どこにいるかわかる
- クローラーにとって:サイト構造を理解しやすくなる
ここを構造化データ(JSON-LD)含めてしっかり実装しました。
2.3 画像の最適化(WebP・リサイズ)
PageSpeed Insights(Googleのサイト速度計測ツール)で点数を上げるため、徹底的な軽量化を行いました。
- フォーマット: 全画像を次世代フォーマットの
.webpに変換。 - 出し分け: 記事内で表示する画像と、記事一覧で表示するサムネイル画像を別々のサイズで生成。
以前は大きな画像をCSSで無理やり縮小して表示していましたが、これをやめて適切なサイズを配信するようにしたことで、Lighthouseのスコアが改善しました。
2.4 セキュリティ診断と信頼性ページの設置
お名前.comなどでドメインを取得している場合、無料の「セキュリティ診断」などが使えることがあります。 合格との直接的な因果関係は不明ですが、診断結果で警告が出ていた箇所(SSL設定やセキュリティヘッダーなど)を修正しました。
また、以下の「信頼性ページ」はフルスクラッチでも必須です。
- お問い合わせフォーム(Googleフォームで代用可だが、リンクは必須)
- プライバシーポリシー
- 運営者情報
2.5 URLの正規化(kebab-case)
URL設計も見直しました。以前は適当なパラメータを使っていましたが、全て英小文字のハイフンつなぎ(kebab-case)に統一。
例:.../blog/adsense-pass-strategy
【重要】 ただし、すでにリリースしてしまった記事のURLは変更しませんでした。
URLを変えるとGoogle Search Consoleのインデックス評価がリセットされてしまいますし、.htaccess でのリダイレクト設定も保守性が落ちるためです。
「これから書く記事」から適用しました。
3. コンテンツ面での修正(リライト・ポートフォリオ)
技術面だけでなく、中身も見直しました。ここでもフルスクラッチならではの落とし穴がありました。
3.1 「作りかけのアプリ」を整理する
開発者ブログあるあるですが、ポートフォリオとして「開発中のサービス」や「実験用のページ」へのリンクを貼っていました。 しかし、動かない機能があったり、UIが崩れているページがあるのはマイナス評価になります。 「ちゃんと動くものだけを見せる」ように整理し、未完成のものは非表示にしました。
3.2 記事のリライトと「正しい」ピラー記事
AIには最初騙されましたが、最終的にはAIをフル活用して過去記事のリライトを行いました。情報の網羅性を高め、誤字脱字を修正。 また、トップページにするのはやめましたが、「ピラー記事(まとめ記事)」自体は別途作成し、そこから各詳細記事へリンクを貼るという正しい階層構造を作りました。
3.3 検索機能の追加
エンジニアあるあるだと思いますが、「ブログの検索機能って要らなくね? cmd + F があるじゃん」と思いますよね? 私もそう思うので、もちろん当初は入れていなかったわけです。
ですが、色々調べるとAdSense合格するブログには、検索機能を含む場合が非常に多い。 そこで渋々追加しました。効果があるのかわかりませんが、ユーザービリティの評価には繋がったかもしれません。
3.4 目次機能の実装
各記事の目次機能を追加しました。 Zennなどの技術ブログと同じようなUIだと普通に使いやすいなと思い、JSでh2タグ等を拾って自動生成するようにしました。
3.5 X(旧Twitter)を始めました
直接関係ないかもしれませんが、あまりにアクセスされないのも落ちる原因かと思って、集客のためにXを始めました。 外部からの流入経路があることは、サイトの評価においてプラスに働いた可能性があります。
4. こんな「弱小ブログ」でも受かります(データ公開)
「アクセス数が少ないから受からないのでは?」と不安な方へ。私のブログの現状をお見せします。

- 3ヶ月前のアクセス数: 月30PV
- 直近のアクセス数: 月40PV
見ての通り、アクセス数は本当に微々たるものです。それでも受かります。 重要なのは「PV数」ではなく、Googleから見て「サイトが生きているか(更新されているか)」でした。
合格のサインは「インデックス速度」
5回目の申請で「これはいけるかも」と思った予兆がありました。それはインデックス登録のスピードです。
以前は記事を公開しても、Search Consoleで「検出 - インデックス未登録」の状態が何日も続いていました。 しかし、サイト構造を修正し、2ヶ月ほど放置して記事を書きためていたところ、公開翌日にはインデックスされるようになったのです。 このタイミングで申請を出したところ、翌日には合格通知が届きました。

5. 合格には実はあまり関係なかった項目
次に、フルスクラッチで開発する人が気にしがちですが、実は合否にはあまり関係なかった項目です。
5.1 「インデックス未登録」が多いこと
私も、以下の画像のようにひどい有様ですが、受かっています。

フルスクラッチで開発すると、パラメータ付きのURLや古いカテゴリーページなどが大量に生成され、サーチコンソール上は「未登録」だらけで汚くなります。 しかし、主要な記事ページさえインデックスされていれば、ゴミページが残っていてもAdSenseは受かるようです。ここに神経質になりすぎる必要はありません。
6. その他一般的な話
私が合格するために調べた中で、以下のこともよく言われているので書いておきます。
- アフィリエイトリンクは外すべき: 私はAdSense合格するまではアフィリエイトリンクを入れていなかったので、これが実際に合否に関係するかはわかりませんが、一般的には外した方が無難と言われています。
7. まとめ
フルスクラッチ開発でのアドセンス合格は、「開発力」と「ブロガーとしての構成力」の両方が問われる総合格闘技でした。
- AIのSEO戦略は疑え(でもリライトや壁打ちには使え)。
- meta情報の実装とパンくずリストはサボるな。
- ポートフォリオの「作りかけ」は隠せ。
- 弱小PVでも、インデックスが早くなればチャンスあり。
もし何回落ちても、ブログの価値がゼロになるわけではありません。未登録ページがあっても受かります。諦めずにコードと記事を書き続けましょう。
あと、もし本当に悩んでいる人や、問い合わせページやXでDM貰えれば無料で相談受付させてもらいます。 ただし、私も別にAdSenseのプロではないので、「絶対に合格させてあげる」とかは言えないのですが…。
特に、フルスクラッチで開発している人で、AdSense受からなくて困っている…みたいな人であれば、 今時珍しい同志として、積極的に支援させていただきたいです。



