
「社会人全員が“顧客”であり“ベンダー”でもある」と気づいた話
投稿日: 2025-05-10 | カテゴリ: 雑談「タイトル、どういう意味?」と思った方もいるかもしれません。 この記事では、私が社会人として働き始めて感じたことを綴ります。 結論から言うと、「世の中のサービスを“当たり前”と思わない方がいいのでは?」という提案です。
※最近メンタルをやられている筆者の実体験ベースなので、あたたかい目で読んでいただけると助かります。
SIerで障害が発生したときの現場の流れ
本題とは少し逸れますが、SIerでの仕事を例に、話を進めてみます。 たとえばシステム障害が起きたとき、対応は次のように進みます。
- 障害に誰かが気づく(顧客からの報告とは限らず、社内メンバーが先に気づくこともあります)
- PM(プロジェクトマネージャー)へ報告
- PMが復旧対応・原因調査・再発防止策をメンバーに指示
- 開発メンバーが対応
- 対応結果をPMに報告
- PMが営業や上司に報告
もちろん、実際にはもっと複雑ですが、大まかにはこのような流れです。 そしてここでよく起こるのが、「縦の詰め」です。 障害が発生すると、上司が部下を責め、その部下はまたさらに下の部下を責め…という連鎖が起きがちです。
顧客が怒るのは分かる。でも社内で詰め合うのは必要?
障害対応で顧客が怒るのは、正直、仕方ないと思います。 BtoBの現場だと見えにくいですが、BtoCに置き換えると分かりやすいです。 たとえば、Amazonで注文した三脚が、発送予定日に届かなかったとします。 顧客は怒りますよね?
では、その顧客がブライダル会社の社員で、式場での写真撮影に三脚が必要だったらどうでしょう? 三脚が間に合わなかったことで、彼または彼女は上司や顧客から怒られたかもしれません。 そして、怒られたその社員はAmazonにクレームを入れる──こうやって“怒り”が連鎖していきます。
社内で怒りを回す必要ってある?
異なる組織間では、立場や視点が違うため、意見の食い違いや対立が起きるのは当然です。 でも、同じ組織の中で責任をなすりつけ合うような構造って、本当に必要でしょうか?
たとえば、最終的なアウトプットをレビュー・承認しているのが上司であれば、最終責任もその上司が持つべきだと思います。 それを部下に対してただ“詰める”だけで終わらせてしまうと、誰のためにもならない気がしています。
もちろん、社内でも「誰かに責任を押し付けておかないと自分の評価や出世に響く」という現実があるのかもしれません。 そういう面も含めて、単純に「詰め文化はよくない」とだけ言い切れない複雑さがあるのだとも感じています。
とはいえ、私自身はまだ組織の末端の立場で働いていて、偉い人たちの事情や力関係の実情までは正直わかりません。 だからこそ、余計に「なんでこんなに怒鳴り合ってるんだろう…」と感じてしまうのかもしれません。
終わりに
社会人になって分かったのは、みんなが「誰かの顧客」であり、「誰かのベンダー」でもあるということです。 だからこそ、障害やトラブルが起きたときに、怒りをぶつけるよりも、背景や事情を少しでも想像して接することが、お互いにとって良い関係を築く第一歩ではないでしょうか。